中卒から手話通訳技能士になる

中卒から手話通訳技能士になる

中卒から人気の資格は色々あります。看護師や保育士など。しかしそれとは逆に目指す人がそんなに多くはないのが手話通訳技能士です。手話通訳技能士は、手話によって、聴覚障害者と非聴覚障害者との間での意思疎通を仲介することを仕事とする人です。
手話通訳(技能)士になるには、「手話通訳技能認定試験(手話通訳士試験)」に合格し厚生労働大臣の認定を受けなければなりませんが、この試験は国家資格と言うよりも公的資格を付与するためのものとなります。

 

そもそも、手話通訳自体が、公的資格が無ければやってはいけないということはありません。
手話の実力があれば、それだけで就職することは可能です。
もっとも裁判所等で勤務するには手話通訳士の資格が必要になったりします。

 

手話通訳技能試験は、20歳(受験日のある年度の3月末日に20歳に達する人もOK)以上の者という受験資格はあるものの、その他の学歴上の制限はありません。
従って、中卒または高校を中退した人がそのまま目指すことが可能な資格ともなります。通常なら高卒認定試験など高卒資格を取って挑戦することのほうが多い国家資格では珍しい部類の資格です。

 

人間は誰でも、他者と意思疎通ができた時に自身の存在の意義を感じ、生き甲斐を感じるものですが、聴覚障害者とそうでない人たちの意思疎通を、自分が間に入って取り持つということは大変なやり甲斐になります。
それはまた、聴覚に障害のある人にとっては、大いに助けとなってくれる頼れる存在になっている訳ですから、自分自身の存在価値、働き甲斐を強く感じざるを得ないでしょう。

 

一方で、この資格だけで生活できるほど現実は甘くはないようです。
聴覚障害ではない人が圧倒的な中で、手話通訳士の活躍する機会そのものが決して多くはありません。
手話通訳士としての資格に何かの資格や技能をプラスするか、逆に、既に働いている立場で、手話通訳もできるようになることで活躍の幅を広げるか、そのいずれかになるでしょう。

 

手話通訳技能認定試験の合格率は約30パーセント前後と、活躍できる環境の少なさとは逆に狭き門となっています。
これには、あまり準備をしないで安易に試験を受けている人も多いということが現れてはいるようです。
いずれにしても、手話の実践力をしっかりと身に付けなければ仕事にならないということは言えるでしょう。